血糖値・糖尿病の知識

運動・薬物による糖尿病治療の方法の解説


運動療法


糖尿病では、運動療法によって症状の改善、進行抑制を行うこともあります。まず最初に注意点です。運動療法は糖尿病の改善に重要な役割を果たしますが、正しく行わないと十分な効果が得られません。そればかりか、症状や合併症を悪化させてしまうこともあるので、事前に主治医に相談して指導を受けることが必要です。運動して良いかどうかは「メディカルチェック」で医師が判断します。


メディカルチェックは症状や合併症の進行度合い、糖尿病以外の疾患の有無や程度を調べて、運動が可能か、強度、運動にあたっての注意点、などを明らかにします。メディカルチェックで禁止や制限されることがあるのは、三大合併症(目、腎臓、神経)がある人、血糖値が著しく高くてコントロールできていない人、潰瘍や壊疽が足にある人、狭心症や動脈硬化などの心臓病がある人、著しい高血圧の人、関節痛のある人、インフルエンザや肺炎の人、などです。


次に、運動が許可されたらどんな運動が良いかについてです。運動には有酸素運動とレジスタンス運動(筋力トレーニング)があります。有酸素運動はウォーキング、水泳、ジョギング、など酸素を体内に取り込んで、その酸素を使ってエネルギーを消費します。エネルギーを消費して血糖値の上昇を抑えることができます。継続して行うことで、インシュリンの効きをよくする効果があります。


レジスタンス運動は、ダンベルやチューブなどの自分の体重などを使って負荷をかける筋力トレーニングです。筋力がアップすると、体力がついて基礎代謝が高くなり、脂肪を燃やしやすい体になります。糖尿病の運動では、有酸素運動とレジスタンス運動の2つをうまく取り入れて行うことが効果的です。


運動を行う場合には、最初から頑張りすぎると続かないので、体を慣らしながら徐々に強度を上げていくようにしましょう。人によってはメディカルチェックで医師から制限が出ている場合もあるので、そういう人は制限内に収まるようにして運動しましょう。


薬物療法


糖尿病の治療で、食事療法や運動療法だけでは足りない患者には、薬物治療が行われます。薬物療法は、血糖コントロールして、血糖値を正常に近くにします。糖尿病の薬物療法には、経口血糖降下薬とインスリン注射の2種類があります。脾臓からのインスリン分泌がある場合は傾向血糖降下薬を使い、脾臓からのインスリン分泌が少ない場合はインスリン注射を使います。


経口血糖降下薬には血糖値を下げる目的の薬と、食後の高血糖を下げる薬の2種類あります。血糖値を下げる目的の薬には、SU薬(スルホニル尿素薬)、BG薬、インスリン抵抗性改善薬があります。SU薬は、脾臓を刺激することでインスリン分泌を促します。BG薬は、ブドウ糖が脾臓で作られるのを防ぎます。筋肉のブドウ糖を使うように促進もします。インスリン抵抗性改善薬は、脂肪の細胞に作用します。身体のインスリン抵抗体を改善して、インスリンの作用を高めます。
食後の高血糖を防ぐ薬には、αー阻害薬と速効型インスリン分泌促進薬があります。


αー阻害薬は、食事の中に含まれる糖質の分解を抑制して、ブドウ糖の吸収を遅らせ、食後に血糖値が急上昇しないように阻害する薬です。速効型インスリン分泌促進薬は、脾臓を刺激することでインスリン分泌を促進しますが、SU薬とは違い薬の効果は短時間しかありません。


インスリン注射にも種類があります。超速効型インスリン製剤、速効型インスリン製剤、中間型インスリン製剤、混合型インスリン製剤、溶解インスリン製剤があり、作用時間と持続時間に違いがあります。また、インスリン注射は注射器や薬が進歩して、誰でも楽に注射ができるように改善されています。


薬物治療で一番注意することは、飲み忘れです。血糖をコントロールするため、忘れず時間になったら必ず飲まなければいけません。もし、飲み忘れてしまった場合は、主治医の指示を受けましょう。また、低血糖にならないように気をつけることも大切です。もし低血糖になった場合はすぐにブドウ糖を飲みましょう。